ネット証券の最大手であるSBI証券。口座開設数は、530万口座を超えたと言われています。(2020年9月時点)
2019年から、Tポイントで投資信託が買えるようになったり、米国株式の最低手数料が0ドルになったり、また日経225先物の取引手数料の値下げも発表されました。
また2020年の10月1日から、株式やETFなどの現物取引の売買手数料が、アクティブ(一日定額)プランであれば、100万円まで無料となりました。
私自身もメインの証券口座として、国内上場のETFと投資信託を中心として、米国ETF、 国内株式、米国株式などへの投資をSBI証券で行っています。
また提携銀行である住信SBI銀行では、外貨預金も継続中です。
今回は、これから株式投資やETF投資を始めたいと思っている方に、SBI証券で株式やETFに投資する際のメリットやデメリットについて、改めて検証してみます。
SBI証券で国内株式やETFに投資するメリット
私自身が、SBI証券で株式投資やETF投資をする際に、感じているメリットは、以下の通りです。
順に説明していきましょう。
SBI証券は、株式やETFの取引手数料が安い
SBI証券で株式やETFに投資をする際の一つ目のメリットは、取引手数料が安いという事です。
取引手数料は、1注文ごとのスタンダードプランと1日の合計約定代金で決まるアクティブプランがあります。
いずれも業界最安水準を継続中です!
スタンダードプランとアクティブプランがあるんだね。
はい。株式やETF投資をする際の手数料は、どちらかのプランを選択する事になります。
株式は基本的に100株を1単元として取引を行いますから、取引前にどちらのプランを選択するか確認しておきましょう。
初心者のうちは、株価の安い銘柄を選ぶでしょうから、1日の約定額が100万円未満の場合、無料となるアクティブプランに設定しておくと良いと思います。
またSBI証券では、NISA口座であれば、取引手数料は無料となります。
SBI証券は、単元未満株の購入ができる。
SBI証券で、株式投資やETFに投資する際の二つ目のメリットは、単元未満株の取引ができるという事です。
単元未満株の購入は、ライバルの楽天証券では、行っていないサービスです。
単元未満株って何?
株式の取引では、通常100株を1単元として取引を行います。
1株100円の株であれば、100株で1万円ですが、1株が1,000円の株であれば、10万円の資金が必要となります。
いきなり10万円はきついわ。
初心者のうちは、いきなり10万円はきついですよね。
SBI証券であれば、1株から取引する事が可能です。
1株から取引できるのか?
はい。SBI証券であれば、1株から取引をする事ができます。
ただし、単元未満株の取引には、NISA口座であっても、1取引ごとに手数料(50円+消費税)がかかりますので、ご注意下さい。
SBI証券は、PTS(時間外)取引ができる。
SBI証券で、株式投資やETFに投資する際の三つ目のメリットは、PTSでの取引が可能な事です。
PTSって何なの?
PTSとは、「 proprietary trading system 」の略で、東証などの証券取引所を通さずとも、株式などの取引が行える私設の取引システムの事です。
PTSで、何ができるの?
証券取引所の取引開始前や取引終了後にも、株式の取引を行う事ができます。
PTSと東京証券取引所の取引時間は以下の通りです。
東証 | 9:00~11:30、12:30~15:00 |
デイタイムセッション | 8:20~16:00 |
ナイトタイムセッション | 16:30~23:59 |
デイタイムセッションだと、東証の開始前と取引終了直後にも取引ができるのね。
はい。東証の取引開始前に、いち早く取引を開始する事ができますし、東証の取引終了直後にも取引する事ができます。
ナイトセッションだと、23:59まで取引ができるよ。
そうですね。特にナイトセッションの場合は、欧米などの相場の動きを見ながら、前日のうちに国内株式の取引ができるのは、ある意味とても有利です。
日中忙しい会社員の方でも、夜間取引ができるのは、ありがたいですよね。
またPTS取引のほうが、東証での取引手数料よりも、割安に設定されています。
本当だ!PTSのほうが取引手数料が安いや。
さらに、2020年4月20日以降のインターネットコースでの夜間PTS取引手数料は無料となりました。
えっ!インターネットでの夜間PTS取引手数料は無料なの!?
はい。ただし、一つPTSの難点を挙げるとすれば、ETFに関しては、一部のブル型やベア型のETF以外は、あまり取引が行われていないという点があります。
また東証では、一口から買えていたETFが、10口からしか買えない銘柄もありますので、注意が必要です。
SBI証券は、ETFの各情報を得やすい。
この項目は、あくまで私個人がSBI証券で、ETFの取引をしていての感想です。
ETFに投資する場合、「ETFの選び方」で解説したように、 同じ指数(例:S&P500など) のETF の出来高や信託報酬、分配利回りなどを比較する事が多いのですが、
SBI証券であれば、【国内株式】→【ETF・ETN】→投資したいカテゴリを選ぶ(例:先進国など)→一覧が表示されたら、【出来高】などの項目をクリックする事で簡単に比較できます!
【分配利回り】や【信託報酬】、【権利付最終日】なども、簡単に検索できます。
SBI証券なら、ETFの【出来高】や【信託報酬】などの項目が簡単に調べられるのね!
はい。少なくとも、ETFに関しては、楽天証券よりもSBI証券のほうが、各項目の検索や比較がしやすいです。
SBI証券で海外株式や米国ETFに投資をするメリット
続いては、SBI証券で米国などの海外株式や海外ETFに投資する際のメリットについても紹介しましょう。
順に説明していきましょう。
米国や中国など世界9か国の株式やETFに投資できる。
SBI証券では、米国、中国、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシアといった世界9か国への株式投資を行う事ができます。
アメリカや中国をはじめとした、世界9か国への投資が可能だよ。
そうですね。希望としては、ゆくゆくはヨーロッパの株式にも投資できるようにしてもらいたいですね。
米国の株式やETFの取引手数料が業界最安水準。
米国の株式やETFに投資する際の取引手数料は、以下の通りです。
米国の株式やETFに投資する際の取引手数料は、ネット証券大手の3社とも同じなんだね。
はい。現時点(2020年8月)では、SBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社とも同じ水準となっています。
最低手数料は、こないだ下がったのよね。
はい。最低手数料については、以下のページにて詳しく説明しています。
今後は、約定代金の0.45%の取引手数料が、どうなるかに注目したいですね。
住信SBI銀行の為替手数料が安い。
海外の株式やETFに投資する場合は、外貨にて取引する事になります。
株を買う時に、直接外貨に換えてもよいのですが、株価が下がっていても、その通貨に対して円安な場合は、為替的には損をしている場合もあります。
そう考えると、その通貨に対して円高な時に、事前に外貨に換えておきたいところです。
この円を外貨に換える際の手数料を為替手数料といいます。
例えば、円をドルに換える際の為替手数料は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券ともに、1ドルあたり25銭かかります。
三社とも同じなんだね。
はい。ただし、SBI証券の提携銀行である住信SBI銀行であれば、4銭です。
4銭!そんなに違うの?
はい。しかも外貨積立の場合の購入時の為替手数料は、1ドルあたり2銭です!
2銭という事は、他社の12分の1か!?
投資にかかるコスト(手数料)は、なるべく抑えたいですからね。
しかも住信SBI銀行から、SBI証券への外貨の入金時の手数料は無料です。
ドル転は、住信SBI銀行がおすすめです!
米国株や米国上場のETFの定期買付が可能。
米国株や米国上場のETFの定期買付(積立)は、SBI証券の独自のサービスです。
定期買付って何なの?
毎月決まった日付や曜日に米国株やETFを自動的に買い付けます。
つみたてNISAの米国版みたいなところかしら?
そうですね。一度設定さえしてしまえば、後は自動的に買付けていきますから、積立をいう点では共通しています。
またNISA口座であれば、米国株や米国上場のETFの買付手数料も無料になります。
ただし、海外の株式やETFの場合は、NISA口座であっても、国内分の所得税や住民税は非課税になりますが、海外では課税される事もあります。(米国の場合は10%)
NISA口座であれば、買付手数料無料で、米国の株式やETFの定期買付が可能です!
SBI証券で株式やETFに投資する際のデメリット
ここまでは、SBI証券で株式やETFに投資する際のメリットのみ紹介してきましたが、デメリットについても紹介しておきましょう。
順に説明しましょう。
単元未満株の取引に手数料がかかる。
SBI証券では、単元未満株の取引ができますが、NISA口座であっても、別途に手数料がかかります。
単元未満株の取引には、NISA口座であっても、取引手数料がかかるのね。
そうですね。同系列であるSBIネオモバイル証券であれば、実質的には手数料無料で取引ができるんですけどね。
Tポイントで、株が買えるネオモバ証券?
はい。ネオモバ証券であれば、ポイントバックされますから、実質的にほぼ無料になりますよ。
SBIネオモバイル証券については、下記記事で詳しく説明しています。
海外株式は外国株式口座でしか取引できない。
SBI証券で海外の株式やETFを取引する場合は、外国株式専用の口座にログインしなければなりません。
取引までする場合は、いたし方ないのですが、海外の資産を確認する際も、いちいち外国株式の口座に移行するのは、少々面倒です(^-^;
できれば、SBI証券の国内サイトのポートフォリオで、海外資産も確認できるといいんですけどね。
今後、改善を期待いたします。
SBI証券で株式投資やETF投資をする最大のメリットは?
今回は、SBI証券で株式投資やETF投資をする際のメリットについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
私の身近なところで聞いたところでは、以下のような意見もありました。
- ウェルスナビや住信SBI銀行のサイトに簡単にログインできる。
- ゆうちょ銀行から、無料で入金できるのが便利。
- ポートフォリオに気になる銘柄をキープしておける。
- Tポイントで投資信託が買える。
- 約定や配当金の連絡がメールでくる。
色々と便利なメリットがあるのね。
さて、最後に私自身が感じている最大のメリットをお話しておきましょう。
それは、他社が先がけたサービスを、他社を上回るサービスで行うという事です。
2019年に、米国株式の最低手数料や日経225先物の取引手数料の値下げがありました。
これらは、当初マネックス証券が始めたサービスです。
また楽天証券の専売特許とも言えたポイント投資も、Tポイントで可能としました。
このように、後出しじゃんけんで、他社を上回るサービスを可能としてきたのが、SBI証券です。
後出しじゃんけんで勝ち続けてきたのが、SBI証券か。
今後も、この方針は変わらないでしょう。
後出しで勝たれたら、他社は勝ちようがないわね。
そして、その方針が変わらない限り、今後もSBI証券はネット証券業界のトップで居続けるという事です。
もう一つ、付け加えるなら、やはり海外の株式やETFに投資するなら、提携先の住信SBI銀行の為替手数料が圧倒的に安いですからね。
海外の資産に投資するなら、SBI証券は外せないところです!
米国の株式やETFに投資するなら、SBI証券がおすすめです!